jinyux’s diary

IT業界初心者です。勉強したことをまとめています。

トランジスタと論理ゲート(NOTゲート)

トランジスタ

コンピュータはトランジスタという部品から構成されている。トランジスタ自体は単純なスイッチとして用いられるが、それを組み合わせて論理ゲートを構成し、その論理ゲートを組み合わせてさらに複雑な機能を実現することが出来る。ここではまず、トランジスタの機能を見ていく。

トランジスタには3つの端子があり、それぞれゲート、ソース、ドレインと呼ばれる。下の図はN型MOSトランジスタの回路図である。

ゲートが0ボルト(入力がない)状態だと、ソースとドレイン間はスイッチがオフ(回路が開いている)状態になる。ゲートに電圧がかかっている(入力がある)状態になると、ソース-ドレイン間のスイッチがオン(回路が閉じている)状態になり、電流が流れる。P型トランジスタでは逆で、ゲートが0ボルト状態ではソース-ドレイン間がオン状態になり、ゲートに電圧がかかるとオフ状態になる。N型とP型は互いに相補的(Complementary)に動作することから、N型とP型が混在する回路をCMOS回路と呼ぶ

NOT演算

NOT演算は単一の入力に作用する単項演算である。NOT演算は入力の補集合を出力する演算であり、しばしば入力を反転(invert)する演算と言われる。以下に真理値表を示す。

input output
0 1
1 0

m桁のビット列にたいしてNOTのビット演算を行うと以下のようになる

input 001001000111011010
output 110110111000100101

この演算をMOSトランジスタで実装することを考える

NOTゲート(インバーター

下図がトランジスタで構成されたNOTゲートの簡易図である。P型とN型の2つのトランジスタで構成されている。Inputが0ボルトのとき、P型はスイッチON、 N型はスイッチOFFとなり、Outputが電源と接続され電源の電圧が出力される。InputがHigh電圧の場合、今度はP型がOFFになり、N型がONとなってOutputがアースに接続され0ボルトが出力される。

電源電圧を1.2ボルトとして、InとOutをまとめると

In Out
0ボルト 1.2ボルト
1.2ボルト 0ボルト

となる。0ボルトを記号0、1.2ボルトを記号1で置き換えると

In Out
0 1
1 0

と表すことができ、これはまさにNOT演算の真理値表である。これによりトランジスタによってNOT演算を実装することができる。この様な回路をNOTゲートまたはインバーター(inverter)と呼ぶ。