jinyux’s diary

IT業界初心者です。勉強したことをまとめています。

2022-01-01から1年間の記事一覧

同期式順序回路その2 (有限状態機械)

組み合わせ回路は与えられた入力によって一意に出力が決まるので、回路の性質は真理値表を用いて記述される。しかし順序回路の出力は入力だけではなく、内部記憶の内容、つまり回路の状態にも依存するので真理値表だけでは記述することができない。順序回路…

同期式順序回路

組み合わせ回路とは現在の入力の値のみで出力が決まる回路であり、順序回路とは組み合わせ回路以外の回路のことをいう。具体的には出力は現在の入力値と現在の回路の状態に依存する。 順序回路はさらに同期回路と非同期回路に分けられる。いくつかの回路を見…

Dフリップフロップ・レジスタ

Dラッチの復習 以前にDラッチについて勉強したが(ストレージ基礎(Dラッチ) - jinyux’s diary)、順序回路の勉強に入るにあたりもう一度復習する。 Dラッチの回路図を以下に再掲する。SRラッチは2つの状態を持ち、1bitのデータを保存できる順序回路である…

主加法標準形・主乗法標準形

先日の投稿(ANDアレイ - jinyux’s diary)で説明したことについて少し勉強が進んだのでまたまとめてみる。内容的には単なる言い換えになってしまっているが、自分的に言葉の整理をしたいと思ったのである。 論理式に関する用語の説明 ・最小項 論理関数への…

ALUの基本 その1

ALUとはArithmetic Logic Unit(算術論理演算装置)の頭文字で論理積、論理和、加算、減算を行う装置である。まず1bitの論理積・論理和と加算のみを行うALUを考えてみる。それは以下の図のようになる。入力をa, bとする。構造としては単純でAND, ORゲートと全…

加算器

半加算器 これから2進数の足し算を行う論理回路を考えてみる。まずは一桁の2進数の足し算を考える。2つの入力をとし、その和が, 繰り上がりをとする。すると真理値表は以下のようになる。 A B S C 0 0 0 0 1 0 1 0 0 1 1 0 1 1 0 1 真理値表のに着目するとこ…

ANDアレイ

デコーダー回路で以下のような回路を見た。 この回路の真理値表は以下のようになる A B C a b c d e f g h 0 0 0 1 0 0 0 0 0 0 0 0 0 1 0 1 0 0 0 0 0 0 0 1 0 0 0 1 0 0 0 0 0 0 1 1 0 0 0 1 0 0 0 0 1 0 0 0 0 0 0 1 0 0 0 1 0 1 0 0 0 0 0 1 0 0 1 1 0 0…

デコーダー、マルチプレクサ

デコーダー N本の入力ピンがあり、かつ入力のパターンが一つだけ1で残りが0となるようなとき、その入力を2進数の信号に変換する回路をエンコーダー回路とよぶ。入力がN本ならば、N通りの2進数が表現できればいいので出力ピンの本数はを満たす整数M本のピン数…

ストレージ基礎(Dラッチ)

SRラッチでは1bitのデータを保存できることを見た。利便性を考えると、セットするタイミングとリセットするタイミングをコントロールしたい。つまり、ある特定のタイミングだけ入力を受け取れるようにして、それ以外は入力に影響されないような回路を作りた…

ストレージ基礎(SRラッチ)

ORゲートで下記のような回路を組むことを考える。 まず出力Cが0の場合、Bには0が入力されている。B=C=0ならば当然Aも0であり、A=0のままであればCは変化しない。当たり前であるが、状態は変化しない。この状態から、Aの値を0→1に変化させること考える。ORゲ…

トランジスタと論理ゲート(AND・NANDゲート)

AND演算 AND演算は2つの入力のどちらもが1のとき、1を出力する論理演算である。それ以外の入力パターンの場合は0を出力する。このことからALL演算とみなすこともできる(すべての入力が1ならば1を出力、それ以外は0)。AND演算の真理値表を以下に示す。 A B …

HDLを触ってみる

これからハードウェアを学習していくために、回路を組んで実験する必要があるんですが、さすがに電子パーツを揃えて実際にはんだごてを使って回路を組む、というのはかなりしんどいです。そこでHDL(ハードウェア記述言語)をつかってシミュレーションしてい…

トランジスタと論理ゲート(OR・NORゲート)

OR演算 OR演算は2つの入力値を取る論理演算である。どちらかの入力が1の場合、出力が1になり、どちらも0の場合、0を出力する。このことからANY演算とも言われる。また、排他的論理和に対応してOR演算は包含的論理和とも呼ばれる。以下に真理値表を示す。 A …

勉強日記 202207

先月、勉強内容を記事にできたものをまとめてみます。▼ハードウェアとOS www.kinokuniya.co.jp www.oreilly.co.jpIntroduction to Computing Systemsを一章から読みつつ、記事にしやすい三章から この本は一章、二章とも良い内容なんでいずれ記事にしたい。 …

トランジスタと論理ゲート(NOTゲート)

トランジスタ コンピュータはトランジスタという部品から構成されている。トランジスタ自体は単純なスイッチとして用いられるが、それを組み合わせて論理ゲートを構成し、その論理ゲートを組み合わせてさらに複雑な機能を実現することが出来る。ここではまず…

計算モデルと実行時間について

勉強している本↓ sites.google.com ▼本には計算量を分析するためには理想的な数学的モデル、WビットのワードRAMモデルを導入している。しかし、まだ自分のものにできてないので、ここではまとめない。本に書かれていることをまとめると以下のようになる。 ・…

計算量の表記について

計算量のO表記はなんとなく理解はしていたが、厳密な定義がわかってなくてもやもやしてたので少しまとめる。アルゴリズムの実行時間は各々の環境によって変わってくるので、コンピュータが実行する命令の数を実行時間とする。また正確な命令の数を把握するの…

勉強したいこと 202206

▼ハードウェアとOS www.kinokuniya.co.jp www.oreilly.co.jp▼SQL www.shoeisha.co.jp▼データ構造とアルゴリズム sites.google.com paiza.jp▼Javaの勉強し直し www.tdupress.jp www.maruzen-publishing.co.jp▼JUnit www.oreilly.co.jp▼Linux info.nikkeibp.co…

WSL2 Dockerのイメージ・コンテナの格納先を変更するときの注意点 (2022年5月時点)

WindowsではDockerイメージのデフォルトの格納先はCドライブです。Dockerでpullを続けているともりもり容量が増えていくのでDドライブに格納先を変更したいところです。そこで下記の記事通りDドライブに移動してみました。www.meganii.comしかし、このやり方…